👤 相談者プロフィール
年齢:66歳
性別:女性
家族構成:夫(68歳)・娘(36歳)・長男(独身・一人暮らし)・孫2人(中学生・5歳)
職業/生活状況:専業主婦
特記事項:娘が置き手紙と離婚届を残して失踪。1年間口を利かない状態が続いていた。
🗣️ 相談内容
相談者の娘(36歳)が、1週間前に置き手紙と離婚届を残し、車と携帯を置いたまま姿を消した。
手紙には「離婚を考えていた」「子どもの親権は夫に譲る」と書かれていた。
夫婦仲は悪くなかったと婿は語るが、娘は以前から金銭面にルーズで、買い物依存の傾向があった。
相談者は娘の浪費に腹を立て、約1年間口を聞かないまま疎遠になっていた。
携帯のSIMカードは抜かれており、警察への届け出を検討している。
相談者としては「娘を必ず探し出したい。離婚は仕方ないとしても、話し合いをしたい」と願っている。
⚖️ 専門家の回答(弁護士・塩野屋高行先生)
娘は自分の意思で出て行ったと考えられるため、事件性は低い。
失踪届は出してよいが、警察は動きにくい可能性がある。
ただし、SIMカードを抜いて持って行っている点から、携帯番号を使い続ける意思があると考えられる。
婿がその番号に電話・SMSを送ることで、手掛かりが得られるかもしれない。
車を置いていったとしても、運転免許や住所変更などの手続きを通じて所在が判明する可能性もある。
まずは婿が中心となり、職場への聞き取りなどを進めるのが現実的。
離婚届については、娘本人が署名しているなら、婿が署名を加えて提出すれば離婚は成立する。
ただし、娘が他の男性と駆け落ちしている可能性もあるため、その場合は**娘と相手男性に対して慰謝料請求が可能**。
また、娘が離婚協議を放棄して出ていった場合、**財産分与の権利を主張する可能性は低い**。
婿としては、妻の行方を探すことも、子どもたちの代理人として当然の権利である。
💬 感想
娘を想う母の愛情と、長年の確執が交錯する。
失踪した娘を探したいという切実な願いの裏に、「母として何をしてあげられたのか」という後悔も見え隠れする。
弁護士は現実的な助言をしながらも、柴田理恵さんは“人として向き合う勇気”を促した。
娘の失踪は、単なる家族の事件ではなく、「話し合わずに放置してきた時間」が生んだ結果でもあるのかもしれない。
——あなたなら、この母と娘、どちらの立場により共感しますか?
📘 まとめ
- 失踪届は提出できるが、事件性がない場合は警察は動きにくい。
- SIMカードや免許情報などから所在の手掛かりを探る。
- 婿が中心となって職場や関係者への聞き取りを行うのが現実的。
- 離婚届が署名済みなら、婿側の署名で提出可能。
- 離婚を避けられなくても、「逃げずに話し合うこと」が人としてのけじめ。
2025年10月4日「テレホン人生相談」より
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