👤 相談者プロフィール
年齢:61歳
性別:女性
家族構成:夫(70歳)・長男(25歳)・次男(22歳)・義母(94歳)
職業/生活状況:専業主婦・義母の介護中
特記事項:長年義母との関係に悩み、認知症が進んだ義母を介護している
🗣️ 相談内容
相談者は94歳の義母を介護しているが、義母が認知症を発症する直前、「あなたと息子を結婚させるつもりはなかった」「私の体が悪くなったのはあなたのせい」と罵られた。
それまで何十年も我慢してきたが、その言葉をきっかけに、心の中で「早く死ねばいいのに」と思うようになり、自分が精神的におかしくなったのではと不安に感じている。
夫や息子たちにはこの思いを一切話しておらず、自分の心の闇に苦しんでいる。
⚖️ 専門家の回答(三石由起子先生)
– 人の死を願うこと自体は望ましいことではないが、「心の中で思うだけなら仕方がない」。嫌なものは嫌、それは人間として自然な反応。
– 口に出さないことが人格を守る鍵。思っても、言葉にしない限り「人格の問題」にはならない。
– 認知症の義母が言葉で攻撃するのも、自分をコントロールできない状態ゆえ。気にせず「言わせておこう」と受け流すことが大切。
– 将来、自分が認知症になった時に心の中の悪意がポロッと出ないよう、「関心を外し」「楽しいことを考えて」暮らす習慣をつけよう。
– 義母の存在は「反面教師」。自分はあのようにならないようにしようと前向きにとらえること。
→ 「心の中で何を思ってもいい。ただ、口に出さず、関心を外し、楽しいことを考えること」
💬 感想
この相談には、長年の嫁姑関係の中で積もり積もった「心の叫び」が滲んでいた。
誰しも、我慢の限界を超えれば、思ってはいけないことを思ってしまう。
三石先生の「心の中で思うだけならいい」という言葉は、相談者を赦すようでいて、「心の整理を怠らないでね」という優しい警鐘でもある。
介護や家族の軋轢の中で自分を責めてしまう人ほど、この言葉に救われるのではないだろうか。
あなたは、自分の「嫌だ」という気持ちをどのように受け止めていますか?
📘 まとめ
- 心の中での感情は自然なもので、押し殺す必要はない
- 人格を守る鍵は「言葉にしないこと」
- 認知症の発言は病のせい。個人攻撃として受け取らない
- 関心を外し、楽しいことを考える習慣が心を守る
- 「反面教師」として義母を見つめ、自分の老い方を考える
2024年9月23日「テレホン人生相談」より


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